【 RCCが注意喚起 】カープ映像の違法アップロードと提供体制について考えてみた

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2020年の2月にRCCのTwitterで違法アップロードについて言及されました。
今回はそれに関してわかった課題と今後の対応について考えたことについて話を進めます。

 

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当記事は以下の記事の詳細ページとなります。

 

Twitterで違法アップロードに注意喚起

 

2021年2月10日にRCCスポーツで以下のようなツイートをされました。
違法は違法であるという姿勢と同時にサービスの課題についても触れています。

違法アップロードについて、中の人の考えを述べさせてください。
悲しいです。
拡散してるんだから感謝してよ、個人的に楽しんでるだけだ。
そうですか?
論点を整理します。
❶まず、それ違法行為です。
❷どこの局のどの番組か引用元すら明示しないのは、率直に寂しいです。

❶放送している局に限らず、カープ球団と選手たちの権利を侵害している点が、重大です。
使用料払わないといけないです、本来なら ❷番組制作者は、視聴率やアプリ会員数などの指標を常に意識しています。
あの局が、あの番組がという評判が、カープ報道を商業ベースに乗せる源泉です。

放送を個人的に録画して楽しむことは許されています。
ただ、YouTubeなりTwitterなりInstagramなりTikTokなりに上げた時点で、違法です。
悪意がなくても。
一方で、広島県外のファンとカープ情報を共有したい、という気持ちも、共感できるんです。

我々が反省すべき点もあります。
例えば、カーチカチの動画には、SNSでリンクを共有する機能がありません。
この動画面白いから見てよ、他のファンの方へ向けてリコメンドできないわけです。
内容が一目でわかるサムネイルと動画タイトルだけでも共有できれば、SNSでの交流が楽しくなるのに…

違法動画を逐一通報するのが正義だとは思いません。
でも、ファンの皆さん。
これからも末長く、一緒に地域スポーツで盛り上がるために、どうすればいいか。
一緒に考えませんか?
先日、チケットの違法転売で逮捕事案が出ました。
それも根っこは同じ事だと思います。

引用元 : RCCスポーツ@カープ沖縄キャンプ取材中 午後10:35 · 2021年2月10日

 

Twitterの内容を整理すると以下の通りです。

  • テレビ局の著作権侵害である
  • カープ球団及び選手の権利侵害である
  • 提供するコンテンツは放送局の収入源
  • 提供アプリにリンク機能がなかった

 

内容に関してはごく当たり前のことであり、投稿にあるように違法は違法
今回の投稿に対して、著作元として大きな問題点はなかったように思います。

 

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今回の件でわかった課題について

 

今回の課題として出てきたのは以下の通りです。

  • 理由はどうあれ著作権侵害  
  • 広島地区以外へのコンテンツ提供の強化
  • しっかりマネタイズできる仕組みを作る
  • 悪質なユーザーには厳格な対応をする

① 理由はどうあれ著作権侵害

 

どんな理由であれ、著作者の許可がない場合は著作権侵害に変わりありません。
また、引用という方法もありますが、要件をすべて満たさない限り著作権侵害です。

広島以外のファンはローカル番組がみれないことは非常に残念だと思います。
自分の場合は当たり前のようにみることができるので何も不自由はありません。

とはいえ、みれないことと違法アップロードを容認するのは違うようにも思います。
もしそうなってしまえば、法律は関係のない社会になってしまうし権利も失われます

 

② 広島地区以外へのコンテンツ提供の強化

 

次に広島地区以外へのコンテンツ提供の強化が挙げられます。
前述のように、広島以外のカープファンはローカル番組をみることができません。

もちろん、最近は球団公式YouTubeやテレビ局公式サイトなどでの提供も増えてきました。
またRCCではカープ公式アプリを提供し、様々な形で全国に届けるよう努力をされています。

アプリのダウンロードはこちらから

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ただ、広島で放送される映像が現在どの程度配信されているのかはわかりません。
細かいものまで配信し始めると、正直キリがないほど地元ではカープ関連番組はあります。

まずはどういった番組が提供されているか整理し、どんなコンテンツが必要なのか。
色々と整理してみた上でどの範囲まで提供するのか、できるのかを考えてみてはと思います。

 

③ メディアがしっかりマネタイズできる仕組み作り

 

テレビ局側がしっかりとマネタイズできる仕組み作りは重要です。
提供するコンテンツは確実に収益を得ていくようにする必要があります。

近年では様々な形でコンテンツの有料化が可能となっています。
YouTubeなどのプラットフォームを利用する、有料放送に提供するなど。

また、アプリなどで自社サービスを有料化して提供することも可能です。
自社サービスであれば、毎回手数料を引かれることなく収益化できます。

コンテンツのマネタイズ例

  • アプリ内で有料会員制で提供
  • 放送局公式サイトで有料会員制で提供
  • YouTubeのメンバーシップで提供
  • J-SPORTS 1など有料放送で提供

 

カープ道のようにJ SPORTSオンデマンドで配信しても良いですね。
ネット環境が整った現在であれば、アイデア次第で方法はあるとは思います。

 

④ 悪質なユーザーには厳格な対応をする

 

今回の件で意見をあげた方たちは問題なく利用している方々かと思います。
結局のところ、違法アップロードをする方が問題であり今回の警告となっています。

SNSやYouTubeにはたくさんのプロ野球の違法アップロードが溢れています。
正直、それら動画をひとつひとつ削除申請していくのはかなり大変な作業です。

削除申請したからといってすぐに対応してくれる訳ではありません。
また、SNSやYouTubeの運営元が外資系なのも余計に対応を困難にしています。

ブログやサイトの違法アップロードへの対応

 

ブログやサイトの場合はGoogleに対して著作権侵害を申請できます。
著作権侵害と認定されたページは削除され、サイト自体の評価も低下します。

 

同時に違法に広告収入を得ている場合はポリシー違反の申請も可能です。

 

また、Googleの著作権侵害対策に関しては文化庁も積極的に動いています。
その中で違法な投稿に対する最も大きな対策として「収入源を断つ」ことをあげています。

著作権侵害行為に対処する効果的なもう 1 つの手段として、著作権侵害サイトの収入源を断つ「Follow the Money」が挙げられます。

~ Googleの著作権侵害対策 / 文化庁

 

⑤ 著作権侵害は「親告」して始めて成立

 

結局のところ、著作権侵害は親告罪です。
違法に著作物を利用されても、著作者の親告がないと「著作権侵害」は成立しません。

「親告罪」とは

被害者の告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪。
つまり被害者が知ってても訴えなければ容認したのと同じです。

 

しかし、大半は”広く注意喚起する”だけで、一時的に止まるだけですぐに再開します。
違反者にとっては注意されたら削除したら良いし、アカウントを凍結されても作り直せます。

SNSのアカウントが凍結されたくらいたいした問題ではありません。
メディアが注意喚起して終わりを繰り返すだけでは、現状はほとんど変わらないでしょう。

注意喚起をしてどれだけ効果があり、どう変化したのかの検証が必要です。
今ままでのやり方だとさほど変わらないことはもう答えが出ているように思います。

 

違法アップロードが”減少しないメディア”と”減少するメディア”の差

 

同時に、申告をしなくても違法アップロードを減少させているメディアもあります。
虎テレ中国新聞などがそうで、ともに著作権侵害した相手に直接注意をしています。

さらに、違法行為を辞めない場合は法的手続きや使用料徴収を示唆しています。
そうした対策により以前に比べ、違法アップロードの件数は減少傾向がみられます。

広場に向かって声をあげても誰も自分のことだとは思いませんし、無視もできます。
当事者に対して、直接訴えかける方が抑制効果が高いことを証明した事例と言えます。

 

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カープファンならルールを守って応援しよう

 

カープファンなら球団や放送局に迷惑をかけないようにルールを守りましょう
放送局のみならず、カープ球団もコンテンツの無断利用について禁止しています。

① いいねやリツイートなどで拡散しない

 

また、違法アップロードを拡散は「著作権侵害の幇助」になる可能性もあります。
いいねやリツイートをする行為は違法行為を手助けしたと判断されるリスクも。

「著作権侵害の幇助」とは

刑法では「実行犯の行為を手助けする行為」を指します。
つまり、違法アップロードの拡散に協力していると判断されます。

 

実際に違法アップロードのリツイートで裁判となった事例もあります。
知らなかったと言っても裁判になれば通用しないので反応するのも辞めましょう。

ほとんどのカープファンがしっかりルールを守っているものと思います。
カープファンのひとりとして違法行為はごくごく一部の方のみだと信じています。

 

② プロ野球選手の肖像権は所属球団が保有

 

プロ野球選手の肖像権は所属球団が保有しています。
勝手に選手の写真を利用する行為は「肖像権の侵害」となります。

もちろん球場などで自分で撮影したものまで禁止することは現状ありません。
ただし、テレビや紙面の選手画像を使えば「著作権+肖像権の侵害」となります。

今回のまとめ

 

今回はRCCの違法アップロードの言及について考察しました。
SNSやYouTubeでは多くのプロ野球に関する動画が次々と投稿されています。

著作権侵害の投稿が多いのも事実で、各提供者も対応に苦慮しています。
削除申請をしてもしても対応しきれないのも現実なんだろうと思います。

違法アップロードは違法行為であることに変わりはありません。
カープファンであれば球団や放送局に迷惑をかけないのは大事ですね。

カープが楽しめるのも球団があり、メディアがあるから。
法律というルールを守った上でこれからもカープを応援しましょう。

 

合わせて読んで深く理解しよう

 

 

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