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12球団の中でカープの投手陣は高身長の投手が多いのが特徴である。
そこで他球団と比べて実際に高身長が多いのかを調査して検討していきます。
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カープ投手陣たちの身長
最も長身なのは196cmのアドゥワ誠投手。
次いで192cmでケムナ誠投手と、上位を2人の「誠」が占めます。
共にハーフの投手で、父親がナイジェリア人とアメリカ人。
さらにアドゥワ投手の母親は180cmの元実業団のバレーボール選手。
ダイエー・オレンジアタッカーズで活躍されていたそうです。
そして、最も身長が低いのが1年目の田中法彦投手。
ここ数年のカープの投手陣の中では最も身長が低い投手です。
図1 カープ投手陣の身長
ちなみにアドゥワ投手の2歳年上の兄も199cmと高身長。
現在は新潟アルビレックスに所属し、投手として活躍しています。
ただ、弟と同様にあまり球速のあるタイプでは無く、その辺りも似ています。
① カープで最も身長が低かった「仁部智投手」
おそらく2000年以降のカープで最も身長の低い投手は仁部智投手。
166cmと小柄な投手で、左のワンポイント候補として期待されていました。
途中でサイドスローに転向するも、2007年に戦力外となり現役を引退。
引退後は地元の秋田県に帰り、現在は秋田精工株式会社で働いているようです。
ちなみに秋田県内の同級生に秋田商業高校の石川雅規投手がいました。
そう考えると、いまだローテーション投手として投げ続けているのは凄いですね。
当時の秋田県の高校野球は藤田太陽投手や後松重栄投手など逸材が豊富でした。
通算成績 (4年間) 8試合 0勝0敗0S1H 10.13
新たな道で(5)プロ野球選手から会社員・仁部智さん 「取り組む過程」大切に #プロ野球 #由利本荘市 #akita #秋田 https://t.co/Q8w6T3GKkq
— 秋田魁新報社 (@sakigake) April 27, 2021
12球団の投手の身長内訳
カープで最も人数が多いのが185~190cmで14人が在籍。
逆に最も少ないのが170~175cmで上記の田中法彦投手の1人でした。
長身の投手が多く、180cm以上の投手が全体の8割を占めます。
ドラフト戦略として近年は速球派の長身投手を多く獲得する傾向です。
そのため、長身の投手の占める割合が多くなっていると思われます。
図2 カープ投手陣の身長の内訳
カープ以外はどのチームも180~185cmの間の投手が最多の人数。
また、カープでは14人と最も多かった185~190cmがどの球団も一桁台でした。
特にオリックスと中日は185cm以上の投手が4名しかいません。
逆に180~185cmの投手が両球団ともに12球団で最多となっています。
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① 12球団の190cm以上の投手
12球団の190cm以上の投手は全部で21人。
セ・リーグが8人、パ・リーグが13人とパ・リーグの方が多いようです。
日本人の投手で12球団で高身長トップ4は以下の通りです。
球界No.1の高身長は予想通りで阪神の藤浪晋太郎投手でした。
投手 | |
---|---|
197cm | 藤浪晋太郎投手 |
196cm | アドゥワ誠投手、国吉佑樹投手、椎野新投手 |
唯一、ヤクルトには190cm台の投手が在籍していません。
最も身長が高いのが田川賢吾投手で189cmとギリギリ足りませんでした。
次いで、村中恭平投手の188cmですが、2019年で自由契約となりました。
その後は独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスに所属して野球を続けています。
※ 村中恭平投手は2021年で現役引退を発表
図3 12球団の190cm以上の投手
② 12球団の160cm台の投手
12球団で160cm台の投手は全部で5人。
偶然なのか、4投手が167cmと同じ身長で並んでいます。
身長が低い投手でも2人の投手は長く1軍で活躍しています。
石川雅規投手は通算171勝をあげ、18年間ほぼ休まず投げ続けてます。
谷元圭介投手も中継ぎで415試合に登板し、12年間ほぼ1軍で登板中。
山本拓実投手も2019年に初勝利を飾り、活躍が期待出来る投球を披露。
まだ高卒2年目で実績は無いですが、将来性の高い投手のひとりです。
[ 160cm台投手の通算成績 (-2019) ]
年数 | 成績 | |
---|---|---|
石川雅規 | 18年目 | 472試合 171勝163敗0S3H 3.87 |
谷元圭介 | 12年目 | 415試合 26勝 21敗6S121H 3.65 |
美馬学 | 9年目 | 185試合 51勝 60敗0S5H 3.82 |
野田昇吾 | 4年目 | 141試合 4勝 1敗1S1H 3.12 |
山本拓実 | 2年目 | 10試合 3勝 3敗0S0H 2.85 |
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プロ野球界初の2メートル投手は「馬場正平投手」
プロ野球の投手で最も身長が高かったのは巨人に在籍した馬場正平投手。
引退後はジャイアント馬場としてプロレスラーとして活躍したのは有名です。
通算成績 3試合 0勝1敗 1.29 7回
新潟県出身
1938年1月23日 (61歳没)
200m / 90kg
右投げ右打ち
三条実業高 (中退)
読売巨人軍 1955~1959
1960年に風呂場で転倒し、指のケガにより引退
① 秋広優人投手と阿部剣友投手は65年ぶりの誕生
2020年は2名の2メートル投手が巨人からドラフト指名されました。
2メートルのプロ野球投手は馬場正平投手以来の65年ぶりとなります。
- 巨人5位指名 秋広優人 (二松學舎付属高)
- 巨人育成8位指名 阿部剣友 (札幌大谷高)
秋広優人投手はMAX144キロを投げ、通算23HRを放つ選手。
大谷翔平投手と同じ右投げ左打ちで、二刀流としての活躍も期待されています。
阿部剣友投手もMAX142キロを投げる左投げの投手。
「プロ野球初の2メートルの左投手の誕生」となりました。
② “ロマン枠”としての要素が強い獲得
ただ、共に身長の割にはMAX142~144キロとあまり速い球速とは言えません。
現在の野球界では普通レベルで、MAXから考えると平均球速は130キロ台でしょう。
とはいえ、同じ球速でも他の投手にない「高さを生かした角度」があります。
投球をみても完成度は低いため、将来性に期待する指名となりました。
秋広優人投手に関しては野手としての能力が高いのかなという印象です。
しばらくは二刀流でチャレンジして結果次第といったところでしょうか。
秋広優人投手の外部記事
秋広優人選手は野手専門に転向
その後、秋広優人選手は野手専門に転向しています。
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身長と球速の関係
個人的に気になったので「身長と球速」の関係性を調べてみました。
- 赤い円 ➡ 身長が高くて球速が速い
- 緑の円 ➡ 身長が低くて球速が遅い
- オレンジの円 ➡ 身長が高く球速が遅い
図5 身長と平均球速
① 160cm台で「平均球速150キロ」はいない
やはり160cm台で平均球速150キロを投げる投手はいませんでした。
150キロ台を平均的に維持するには、一定の身長が必要となると考えられます。
美馬学投手が最高球速150キロを記録していますが、平均球速でみると厳しいです。
とはいえ、160cm台の投手の平均球速が190cm台の4名を上回っています。
球速を出すためには身長以外の様々な要素が関係しています。
あくまでも高身長はひとつの”アドバンテージ”に過ぎません。
いくら身長があっても、体を上手く使えなければ球速を出すのは難しくなります。
もちろん強引に投げても球速は出ますが、狙った所に決まらないと意味がありません。
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今回のまとめ
今回は12球団の投手の身長について話を進めてきました。
必ずしも身長の高さがすべてを決定してしまう訳でもありません。
高身長はアドバンテージですが、投手として優劣を示すものでもありません。
石川雅規投手のように大きなケガをせず1軍で投げ続ける投手もいます。
結局は身長ではなく、どんな投球スタイルで打ち取るかだと思います。
近年のカープは間違いなく「高身長化」が進んでいます。
今回のデータのように12球団で最も長身投手の割合が多いのも事実です。
ドラフトでは意図的に長身の本格派投手を指名している傾向は見て取れます。
12球団で最も身長に恵まれた投手陣のカープ。
その恵まれた体格を武器に、彼らが1軍で活躍する姿を期待しています。
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