【 プロ野球選手から農家・酪農家へ 】引退後に”農業や畜産業”に転職した選手と新たな選択肢

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プロ野球選手の引退後の選択肢も増えてきています。
今回は退団後に農家・酪農家に転職した選手たちについて話を進めていきます。

 

尚、プロ野球選手のセカンドキャリアのまとめ記事は以下になります。

 

 

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引退後に農家に転職した選手たち

 

近年の引退後の傾向として農家に転身する選手が増えています。
実家を継ぐ、何か自分で作りたいと動機は様々ですがそんな彼らを追ってみます。

引退後に農家に転職した選手

選手名 所属球団 事情形態
2000
オフ
河野博文 日本ハム-巨人-ロッテ
(1985-2000)
玉ねぎ農家 (2009-)
株式会社げんちゃん (2013/8-)
2014
オフ
中原大樹 ソフトバンク
(2011-2014)
引っ越し業者 (2015-2020/5)
結樹農園AGLIS (2020/6-)

※ キクラゲ生産
2021
オフ
三ツ間卓也 中日
(2016-2021)
イチゴ農家 (2022-)
1998
オフ
川口和久 カープ-巨人
(1981-1998)
米農家 (2022-)
2022
オフ
戸田隆矢 カープ
(2012-2022)
レモン農家 (2023-)

 

① 河野博文 (玉ねぎ農家)

 

2000年に引退し、玉ねぎ農家を営む河野博文氏。
駒沢大から入団して日本ハム・巨人・ロッテに投手として16年間所属。

プロ1年目からコンスタントに登板して通算462試合に登板。
1988年に最優秀防御率、1996年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得しました。

引退後は2008-2009年と群馬ダイヤモンドペガサスで投手コーチを経験。
コーチ2年目の2009年に駒崎幸一氏のすすめで無農薬の玉ねぎ農家としてスタート。

2013年に株式会社げんちゃんを設立し、玉ねぎ加工業を開始しました。
2015年から3年間-は居酒屋も運営しましたが、現在は玉ねぎ業に専念しています。

  • 462試合 54勝 72敗 15S 防御率3.93 投球回1249.1

 

 

② 中原大樹 (キクラゲ農家)

 

2014年に引退してキクラゲ農家となった中原大樹氏。
鹿児島城西高からソフトバンクに入団し、内野手として4年間所属。

高校通算36本塁打の右の長距離砲候補として育成2位で契約。
育成同期の千賀滉大投手、甲斐拓也選手、牧原大成選手より上位指名

期待されながらも出場は三軍のみで2014年に戦力外通告に。
短期間ながらも日本を代表する左の中継ぎ投手として活躍しました。

引退後は大手引越業者に6年勤務し、2020年6月からキクラゲ農家に転職。
結樹農園AGLISを設立し、様々な商品開発を行いネット販売も行っています。

  • 0試合 .000 (0/0) 0本 0打点 出塁率.000

 

 

③ 三ツ間卓也 (イチゴ農家)

 

2021年に引退し、イチゴ農家を目指す三ツ間卓也氏。
武蔵ヒートベアーズから中日ドラゴンズに入団し、投手として6年間所属。

育成3位で入団するも1年目の11月に支配下選手契約に。
2年目は開幕一軍入りを果たし、4月には初勝利をあげ通算35試合に登板。

2019年にも後半戦から活躍し、29試合に登板しチームに貢献。
その後、2020-2021年と不振が続き、2021年オフに戦力外となりました。

引退後はイチゴ農家を始めるため「かながわ農業アカデミー」に進学。
神奈川県にある農業研修養成校で1年かけて基礎を学び2023年に開園予定です。

  • 77試合 4勝 3敗 15H 防御率5.24 投球回87.2

 

youtube動画
参照 : プロ野球選手のセカンドキャリア!動き始める!! / 代打三ツ間のstrawberryチャンネル 【公式】

 

④ 川口和久 (米農家)

 

1998年に引退し、米農家も営む川口和久氏。
鳥取城北高から広島東洋カープと読売ジャイアンツに投手として18年間所属。

カープでは先発投手の柱として、巨人ではリリーフ投手として活躍。
通算139勝をあげ、1987年、1989年、1991年に最多奪三振のタイトルを獲得

引退後は解説、鳥取キタロウズの総監督、巨人の投手コーチなどを経験。
2021年末より実母の死去により、出身地である鳥取県に家族で移住しました。

現在は米農家と解説者など野球の仕事の二刀流で活躍中です。
農家1年目となる2022年にはブランド米を約1トンも収穫したようです。

  • 435試合 139勝 135敗 4S 防御率3.38 投球回2410

 

youtube動画
参照 : 【密着】米作り”デビュー戦” 元プロ野球選手・川口和久 農業の道へ 鳥取 NNNセレクション / 日テレNEWS 【公式】

 

⑤ 戸田隆矢 (レモン農家)

 

2022年に引退し、レモン農家を目指す戸田隆矢氏。
樟南高から広島東洋カープに入団し、投手として11年間所属。

不足していた左投げ投手でドラフト3位と球団も期待した投手。
高卒2年から1軍登板を果たし、3年目の7月には先発した試合で初勝利。

2015年後半戦~2016年前半にかけ先発の一角として活躍
2016年はプロ初完封を飾り、防御率2点台と2桁勝利も期待されました。

しかし、7月に寮で転倒したことで左手関節靭帯の損傷し離脱。
その後は2020年にもトミージョン手術を受けるなどケガとの戦いに。

2020年、2022年と2度の育成契約を経験しましたが再起できず引退へ
2016年のケガがなければ先発ローテとして二桁勝利も狙える投手でした。

引退後はレモン農家を始めるための土地も東広島市に購入
その他、野球の指導なども行いながらレモン農家としてスタートします。

  • 95試合 11勝 7敗 1S 防御率3.94 投球回205.2

 

youtube動画
参照 : 【第2の人生へ】元カープ・戸田隆矢「耕すところから全部やります!」/ 【球団お墨付き】勝ちグセCarpチャンネル 【公式】

 

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引退後に酪農家に転職した選手たち

ここまで農家に転職した選手を紹介しましたが、酪農家に転職した選手もいます。

農家に転職する選手ほど多くはないですが、引退後の新たな選択肢と注目されています。

引退後に酪農家に転職した選手

選手名 所属球団 事情形態
2019
オフ
菊地和正 日本ハム-DeNA
(2005-2014)
群馬ダイヤモンドペガサス (2015)
アルバイト (2016-2018)

上武大学 コーチ(2017-2018)
桐生第一高 コーチ (2017-2018)
(株)S.G.R企画 代表取締役 (2018/5-)

石曽根養豚 (2019-)
2019
オフ
江川智晃 ソフトバンク
(2016-2021)
ソフトバンクホークス スコアラー (2020)
一志ピックファーム (2021/1-)
まるとも荒木田商店 (2022/6-)

 

① 菊地和正 (養豚農家・食肉加工業)

 

2015年に引退して養豚農家・食肉加工となった菊地和正氏。
上武大からプロ入りし、日本ハム・DeNAに投手として10年間所属。

2軍生活が続きましたが、プロ5年目の2009年に一気に開花。
チームトップの58試合に登板し、シーズンを通してチームに貢献しました。

2011年オフに戦力外となったものの、DeNAベイスターズと契約。
翌2012年はキャリアハイとなる63試合に登板し復活した姿を見せました。

引退後はアルバイトをしながら、上武大学と桐生第一高校のコーチを経験。
2019年からは実家の石曽根養豚で酪農家としての人生をスタートしています 。

  • 177試合 9勝 7敗 1S 40H 防御率3.54 投球回162.2

 

 

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② 江川智晃 (養豚農家・食肉加工業)

 

2019年に引退して養豚農家・食肉加工となった江川智晃氏。
宇治山田商業高からソフトバンクに入団し、内外野手として15年間所属。

甲子園での投打の活躍もあり、将来の主軸候補としてドラフト1位指名
入団前は本人は投手希望の意思が強かったものの、入団後は内野手に転向。

2年目には初安打・初本塁打を放つなど早くから1軍で活躍。
しかし、その後は1軍定着とはいかず、2012年までの大半を2軍生活を送りました。

飛躍の1年となったのはプロ入り8年目となる2013年。
77試合で13本塁打を放ち、才能開花を予感させる活躍をみせました。

引退後はソフトバンクのスコアラーを1年経験し、2021年から実家の養豚農家に転職。
そのかたわら、販売店のまるとも荒木田商店に力を入れ、“営業部キャプテン”とし活躍中です。

  • 345試合 .235 (183/780) 26本 99打点 出塁率.300
youtube動画
参照 : 【第2の人生】ホークス引退後 江川 智晃の今に密着!!!!! / 鷹ちゃん~RKBホークスチャンネル~ 【公式】

 

楽天では「まるとも荒木田商店」の豚肉もふるさと納税返礼品で販売しています。
Amazonでは現在は販売されていないようですが、興味がある方は楽天にて購入できます。

【ふるさと納税】一志ピックファーム直送 一志SPポーク 生姜焼き用セット
【ふるさと納税】【三重県産銘柄豚】小分けミンチ 300g×5 計1.5kg

 

また、2023年度には年商1億円を達成したとも報道されています。
精肉販売だけでなくとんかつ屋をオープンするなど事業拡大も図っています。

 

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広がる元プロ野球選手の農家・酪農家ビジネス

 

紹介してきたように元プロ野球選手の農家・酪農家は少しずつ増えています。
それに伴い、元プロ野球選手の経験を活かして様々なビジネス展開も始まりました。

① 農家×酪農家によるコラボ商品開発

 

コラボ商品を開発しているのが元ソフトバンクの江川智晃氏と中原大樹氏。
三元豚ソーセージにキクラゲを混ぜ込んだ鷹〇ソーセージで人気商品となっています。

購入は結樹農園AGLISのネット通販や駐車場の自動販売機で購入可能です。
こうした形で元プロ野球選手同士で新たな商品が生まれていくのも良いことです。

 

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② プロ野球球場内でのイベント出店での販売

 

元プロ野球選手だけに元所属チームとコラボも生まれています。
球場内では様々なイベントが行われますが、そこへの出店がそのひとつです。

江川智晃氏は2022年の開幕戦でPayPayドーム内で初出店しています。

 

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以前から飲食店開業の選手が出店することは多々ありました。
これからは農家・酪農家に転職し、育てたものを出品する機会もみられそうです。

ファンにとっても元プロ野球選手が球場内で販売するのは嬉しいことです。
球団とコラボすることで元プロ野球選手とファンとの交流の場も増えるでしょう。

 

④ 他の転職に比べて”離脱者がいない”のが特徴

 

プロ野球選手は引退後に様々な職業に転職していきます。
ただ、同じ仕事を続けられないケースも多々あり、職を転々とする姿を目にします。

反面、農家や酪農家に転職した元プロ野球選手では離脱者は0人
転職した数自体が少ないのもありますが、それでも珍しい転職先となっています。

彼らの様子をみるとみなさん生き生き働いており、充実した様子がうかがえます。
大変なこともありますが、自然の中で体を動かし働くことがそうさせるのかもしれません。

彼らが農家・酪農家で成功することで引退後の選択肢が広がるかも知れません。
その成功を見聞きした現在のプロ野球選手が数年後に同じ道を歩むことも考えられます。

 

 

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今回のまとめ

 

今回は引退後に農家・酪農家に転職した選手について話を進めてきました。
近年の傾向として、少しずつですが選択肢として選ぶ選手が増えつつあります。

体力のある選手にとって事務仕事などを行うより向いているかも知れません。
実際に農家・酪農家に転職した彼らの姿をみていると生き生きと仕事をしています。

文字通り”畑違い”の仕事にチャレンジした元プロ野球選手たち。
彼らが成功事例となることで、引退後の選択肢を広がりに繋がれば良いですね。

 

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