【 成績振るわぬ大瀬良大地投手 】痛打されることが増えて通用しなくなった「ストレート」

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不本意な登板が続いている大瀬良大地投手。
今起きていることを球種を中心に話を進めながら検討していきます。

 

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2019年の投球スタイル

 

まずは2018年と2019年の球種割合を見ていきます。
ストレートの割合が減り、カットボールの割合が増えているのがわかります。
割合自体は少ない球種ですが、スライダーは微増、スプリットは微減しています。

図1 球種別の投球割合

 

① 通用しなくなった「ストレート」

 

次にどの球種が失点に繋がっているかをみていきます。
球種割合の多いストレートが2018年に比べ失点に繋がることが増えました。

共に球種割合の多いカットボールも2018年と比べると微減しています。
スライダー以外の球種は2018年と比べるとほぼ劣化した状態と言えます。

図2 球種別の得失点関与

 

② どの球種も「被打率が悪化」

 

投球の中心となる4球種のそれぞれの被打率をみていきます。
すると2018年と比べるとどの球種をみても被打率が増加しています。
比較的通用していたカットボールでさえも比較すると悪化しました。

図3 球種別の被打率

 

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③ 各球種の平均球速の「大きな変化は無い」

 

すべての球種が悪化した原因を平均球速から検討していきます。
2018年と比べると、どの球種も大きな変化は特に無いようです。

むしろ、3球種に関しては2018年より微増していることがわかります。
ということは、単純に「球速が落ちた」という理由でも無さそうです。

図4 球種別の平均球速

 

ストレートが通用しない「理由」

 

ストレートが通用しないのは単純に球速でも無さそうでした。
そうなると考えられるのは「制球力」と「変化量」となるでしょう。

ストレートなのに変化量というと不思議に思うかも知れません。
ただストレートといっても、誰ひとり奇麗なストレートは投げません。

大なり小なり、個人個人ある程度の変化はするものです。
もしかすると2018年と比べると球質の部分で少し変化した可能性もあります。

また、球速は同じでも制球が悪ければ打たれるのは周知のところ。
細かなデータや一球一球の制球までわからないため明言することは難しいです。

 

① ストレートに自信のあった2018年

 

自己ベストの2018年に自身のストレートについて以下のようにコメントしています。

自分では力を入れている感覚がなくても、調子が良ければ150キロ台も出ていました。相手打者の反応を見ても、まともに捉えられた直球が減ってきている感覚もあります。ストレートが通用していることで自分優位で投球ができましたし、その点を考えても昨季とは違った攻め方で投げることができたと思います。

~広島アスリートマガジン2018年11月号

 

自己ベストの成績を残した2018年は自信のあるストレートを投じていました
2017年のオフにはフォーム改善に着手し、軸足の使い方を修正し成功しています。

 

② 強いストレートを取り戻すことが先決

 

2019年は新たな球種に取り組む姿もありましたが、改めてストレートの改善が必要です。
その原因がフォーム的な側面もあると思うので、改めて取り組んでも良いでしょう。

下手に変化球を増やすことで崩れることも多いので、まずはストレートの復調を。
ストレートが戻らず、他の球種に頼っても投球自体の組み立ては難しいかと思います。

 

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今回のまとめ

 

今回は大瀬良大地投手の球種を中心に話を進めてきました。
入団時は持ち味としていたストレートが機能していません。

カットボールに頼った投球になり、単調な投球が続いています。
長いイニングを投げることが出来ず、先発の役割を果たせていません。

不調の中、3年連続二桁勝利も果たしたのは立派です。
ただ、大事な試合、大事な時期に勝てないエースとしては物足りません。

個人的には圧倒的な凄さを感じることはありませんでした。
黒田博樹投手、前田健太投手と2人のエースを見てきた影響もあるでしょう。
彼らと比較してしまうのは酷なのかも知れないが、それも仕方ないです。

それだけ期待されている裏返しで、不満足な思いのファンも多いでしょう。
優しい性格もあると思いますが、絶対的エースという立場まで昇って欲しい。

ここ数試合は本人も不甲斐ないと感じる投球内容。
2019年の残り試合もエースと呼ばれる姿を期待しています。

 

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