この記事には広告が含まれます
過去数回に渡り、ストレートの平均球速について取り上げました。
今回はカープの主力投手たちをピックアップして検討していきます。
[ スポンサーリンク ]
2018年と2019年のストレート平均球速の比較
まずは2018年と2019年のストレートの平均球速を比較します。
中﨑翔太投手、薮田和樹投手、菊池保則投手は球速が低下しました。
逆に中村恭平投手と岡田明丈投手は球速が上がっています。
中村恭平投手の上昇は顕著で、モデルチェンジに成功しています。
他の投手は概ね、前年に近いストレートの平均球速を記録しました。
多くの例で複数年に渡り、同じ程度の球速を保つ傾向にあるようです。
図1 2018年と2019年のストレート平均球速の比較 ※ 7/19終了時点
① 球速変化の大きい投手たち
薮田和樹投手は最高勝率を獲得した2017年から大きく低下しています。
中﨑翔太投手も例年に比べると、2019年は最も球速が出ていません。
この2人に関しては、球速の減少が成績に関与している可能性があります。
菊池保則投手も2017年以降は低下傾向ですが、2019年はキャリアハイを更新。
過去の投球は不明ですが、投球内容やリーグの違いが影響したのかも知れません。
岡田明丈投手は各年ごとに上下動しておりこれだけでは特徴がわかりません。
ただ、必ずしも球速が上がることと成績とは相関していないのは確かでしょう。
図2 球速変化の大きかった投手のストレート平均球速
[ スポンサーリンク ]
② 長く1軍で活躍する投手たち
最後に長く活躍する投手たちの平均球速を見ていきます。
九里亜蓮投手に関しては、年々平均球速を上げている様子がわかります。
野村祐輔投手、大瀬良大地投手、クリス・ジョンソン投手、一岡竜司投手。
以上の4投手は複数年に渡り、安定した平均球速を記録しています。
長年活躍する投手は大きな上下動なく安定して保つ能力があるようです。
コンディションも含めて、そういった要素も必要なのでしょう。
図3 球速変化の小さかった投手のストレート平均球速
③ 平均球速の変化と成績は必ずしも比例しない
ストレート平均球速の変化と成績は必ずしも比例するわけではありません。
速くなっても打たれる投手もいるし、遅くなっても打たれない投手もいます。
成績には球質、変化球とのコンビネーション、制球力などが関与します。
また、投手自身の能力だけでなく、対戦相手の条件にも影響されるものです。
さらに球場の特性などによっても、千葉マリンのように風の影響でも変化します。
他の投手と比較して速い遅いより、自身の球速を維持する方が大事かも知れません。
ただ、球速があってある程度の制球力があれば、速い方が有利なのも事実です。
近年の打者が高速球に慣れてきたとはいえ、やはり一線級のストレートは打てません。
様々な要素があり、それらをどう組み合わせて球質を作り上げるかが必要でしょう。
また別の機会に上記の投手たちのストレートの成績も検討していきたいと思います。
[ スポンサーリンク ]
今回のまとめ
今回はカープ投手陣のストレート平均球速について話を進めてきました。
1軍で長く活躍している投手たちは毎年安定した球速を保っています。
成績の安定しない投手たちは球速の低下や上下動が激しい特徴もありました。
球速だけで判断はできないですが、その変化が投球バランスを崩す可能性もあります。
球質に関する様々な要素をいかにコントロールするのかで成績も左右します。
ストレートの平均球速はひとつの目安となると言っても良いでしょう。
自分に最適な球速を見極め、長く活躍する投手が増えることを期待しています。
他にも記事を読みたい
※ 文章・画像の転載はご遠慮ください