ドーピング違反で2019年に退団したサビエル・バティスタ(Xavier Alexander Batista)選手。
今回はカープ退団後の動向とメキシコリーグや台湾リーグでの活躍について話を進めていきます。
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2019年オフにドミニカウインターリーグ(LIDOM)に参加
出場停止期間の2019年オフにドミニカウインターリーグ(LIDOM)に参加。
所属したチームは「Leones del Escogido(レオネス・デル・エスコヒード)」。
2017年オフにも同チームで4試合ほど出場しています。
ただ、試合数や打席数の影響もありますが、目立った成績は残していません。
4試合 .111 (1/9) 0本 0打点 (出塁率 .333 長打率 .111)
2019年は日本での実績もあり、期待されての入団となりました。
ドミニカの現地メディアにも注目され、多くの取材を受けています。
また、カープに在籍したライネル・ロサリオ選手と一緒に取材を受ける姿もありました。
こうして懐かしいNPB助っ人選手たちもオフにドミニカウインターリーグに参加しています。
また、現地取材で「日本人」とチーム内で呼ばれていることも明かしています。
日本のプロ野球に所属する選手のため、そのような愛称で呼ばれているようですね。
Por sus rastas o dreadlocks es fácil distinguir a Xavier Batista, a quien apodan “El Japonés”, por su membresía en liga de ese país.
「日本人」の愛称で呼ばれるザビエル・バティスタは、ドレッドヘアのため見つけるのは簡単です。
① ドミニカウインターリーグでの打撃成績
ここからはウインターリーグでの打撃成績を振り返っていきます。
この期間にLeones del EscogidoとEstrellas Orientalesの2つのチームに所属しています。
Leones del Escogidoでの打撃成績
2年ぶりのウインターリーグですが、期待された成績を残せていません。
Leones del Escogidoでは.160と精彩を欠き、本塁打は0本と本来の力を発揮できませんでした。
11試合 .167 (4/24) 0本 3打点 (出塁率 .276 長打率 .167)
[ Leones del Escogidoでの打撃映像 ]
Estrellas Orientalesへの移籍と打撃成績
10月28日にEstrellas Orientalesの移籍が発表しました。
極度の打撃不振により、事実上、解雇に近い形での移籍となりました。
外部記事
理由は不明ですが、11月6日以降は試合に出場していません。
いずれにせよ、移籍後も1本も本塁打がでておらず全く結果を残せていません。
15試合 .114 (4/35) 0本 2打点 (出塁率 .244 長打率 .114)
② ドミニカウインターリーグでの通算成績
下記がウィンターリーグでの通算成績になります。
2019年の通算成績
26試合 .135 (8/59) 0本 5打点
全ての安打が単打であり、長打は1本もありませんでした。
打率・出塁率ともに低く、NPBで活躍した面影はまったくありません。
ただ、どの程度のモチベーションでプレイしていたのかはわかりません。
また、出場停止により実践から長く離れていた影響もあったのかも知れません。
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メキシカンリーグの球団が獲得に動いたとの報道
カープとの契約が解除となった翌日の3月3日。
メキシカンリーグの複数の球団がサビエル・バティスタ選手の獲得に動きました。
Xavier Batista ha recibido ofertas de un parte de clubes de la Zona Sur, informaron los Gerentes de los propios clubes a Puro Beisbol.
サビエル・バティスタはメキシカンリーグの南地区の複数のクラブからオファーを受けており、クラブのマネージャーがPROBAISBOLに報告しました。
Eso ha provocado que dos equipos de la Zona Sur se le acercaran a Xavier, pero el jugador todavía no define su futuro inmediato.
南地区の2つのチームがサビエルに近づきましたが、選手はまだ近い未来を決定していません。
~ Los jugadores dominicanos son pretendidos por organizaciones de la Liga Mexicana / PURO BAISBOL
ただ、メキシカンリーグの球団と契約には至ることはありませんでした。
その後、台湾、韓国からオファーがあったとの報道もありましたが契約に至らず。
感染症の問題もあるかも知れませんが、NPB球団の契約を待っていたのかも知れません。
いずれにせよ、2020年はプレーすることなくシーズンを終えることになりました。
メキシコのプロ野球リーグで、16球団が参加。
サマーリーグとウインターリーグが開催され、NPB出身の日本人選手も所属しています。
近年では久保康友投手、荒波翔選手、横山貴明投手、高木勇人投手が所属。
ただ、高木勇人投手は2020年の感染症の影響でリーグ中止となり登板していません。
- 小川邦和投手 (1984年)
- 根鈴雄次選手 (2002年)
- 佐野滋紀投手 (2002年)
- マック鈴木投手 (2006-2008年、2010年)
- 藪恵一投手 (2006年)
- 山村路直投手 (2009年)
- 吉岡雄二選手 (2009年)
- 岡本直也投手 (2010年)
- 久保康友投手 (2019-)
- 荒波翔選手 (2019年)
- 横山貴明投手 (2019年)
- 高木勇人投手 (2020年) ※ 登板なし
① ドミニカ国内で練習やトレーニングをする姿も
移籍の報道後はFacebookにトレーニングをする姿を投稿しています。
ただ、2021年1月28日の投稿を最後に野球に関する投稿はされていません。
外部記事
② 2020年11月にキャリアについてインタビュー対応
YouTubeにてキャリアについてインタビューを受ける姿もありました。
ただ、2021年に関する名言は特になく、過去を振り返るような内容となっています。
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2021年からメキシカンリーグ(LMB)に所属が決定
2021年からメキシカンリーグ(LMB)に所属することが発表されました。
カープ時代の2019年以来、2年ぶりに正規リーグへの所属となりました。
① モンテレイ・サルタンズに入団
メキシカンリーグのモンテレイ・サルタンズに入団との発表がありました。
モンテレイ・サルタンズにはNPBでプレイした選手も数名ほど所属しています。
所属球団 | NPB成績 | |
---|---|---|
ウィルフィン・オビスポ | 巨人・日本ハム | 32試合 8勝4敗2H 4.13 WHIP 1.30 |
マット・クラーク | 中日・オリックス | 143試合 .234 (102/436) 27本 74打点 OPS .779 |
クリスチャン・ビヤヌエバ | 巨人・日本ハム | 127試合 .222 (82/370) 12本 43打点 OPS .675 |
ヤマイコ・ナバーロ | ロッテ | 82試合 .217 (62/286) 10本 44打点 OPS .679 |
ラミロ・ペーニャ | カープ | 22試合 .216 (8/37) 0本 2打点 OPS .500 |
サビエル・バティスタ選手にとってはプレイしやすい環境。
今後、NPB復帰があるかはメキシコでの結果次第といったところです。
¡Bienvenido @xavierbatista95 😃!
El pelotero dominicano reportó en el Palacio Sultán y se puso a disposición del cuerpo técnico.#YOSOYSultanes ❤️⚾️ pic.twitter.com/rTJOAuctey
— Sultanes de Monterrey (@SultanesOficial) May 11, 2021
👋 @xavierbatista95 les manda un saludo a toda la familia sultán 😃#YOSOYSultanes ❤️⚾️ pic.twitter.com/G0Y2akkoTo
— Sultanes de Monterrey (@SultanesOficial) May 11, 2021
② 6月からレオン・ブラボーズに移籍
6月5日にレオン・ブラボーズに移籍が発表されました。
翌日の6月6日には初本塁打を記録するなど、チームに貢献しています。
⚫️Las dos postales de Batista 🚀🚀 pic.twitter.com/SoKdEyXRPZ
— Bravos de León (@NacimosBravos) June 17, 2021
⚫️2️⃣⬇️Condenado lo volviste a hacer. El Rey Batista 👑 la voló del parque 🚀 y llega a 11 cuadrangulares 😱🔥 @xavierbatista95
🏴☠️ Piratas 2️⃣
🦁 Bravos 1️⃣
🖥 Tv4 / https://t.co/9Xh4VFQrCZ GrandSlam
📻 La Poderosa pic.twitter.com/DPS86S3nBO— Bravos de León (@NacimosBravos) June 30, 2021
③ 本塁打量産の活躍で2021年シーズンは終了
復帰1年目は6月以降に一気に本塁打を量産し、激しいタイトル争いに参戦。
カープ在籍時と変わらない長打力を発揮し、ブランクを感じさせない活躍をみせました。
⚫️Líder de cuadrangulares MVP🤴🏾⚔️ @xavierbatista95
✅Tres carreras producidas
✅Un cuadrangular (llega a 12)
✅Dice que come mucho arroz para batear duro pic.twitter.com/MpfleagIRj— Bravos de León (@NacimosBravos) July 2, 2021
4~9月にかけて開催されたメキシカンリーグは2021年シーズンは終了。
本塁打と打点はともに2位を記録し、ブランク明けの復帰1年目で好成績を残しました。
66試合 .296 (77/260) 19本 57打点 OPS .930
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2022年から台湾プロ野球(CPBL)の富邦に所属
2022年から台湾プロ野球(CPBL)に所属することが発表されました。
選手としてプレーするのはドミニカ、アメリカ、日本、台湾と4ヵ国目となります。
① 富邦ガーディアンズに入団
2021年12月24日に富邦ガーディアンズ入団と報道されました。
現在はドミニカの自宅で自主トレを行っており、後日正式な契約発表となります。
富邦ガーディアンズも取材に対して以下のように回答しています。
我們的確正在跟這位外籍球員進行接洽,談約幾近完成,待相關程序文件申請完成後會再正式公布。
私たちは確かにこの外国人プレーヤーと連絡を取り合っています。交渉はほぼ完了しており、関連する手続き書類の申請が完了した後に正式に発表します。
その後、2022年1月8日に富邦ガーディアンズと契約合意と発表(登録名 霸帝士)。
契約金や年俸は不明ですが、正式契約となり2022年は台湾プロ野球でプレーします。
尚、チームメイトにはNPBに所属した陽耀勳選手と郭俊麟投手もいます。
陽耀勳選手はNPB・MLB共に投手でしたが、台湾に戻った2015年から外野手に転向しました。
② 台湾プロ野球初出場で初本塁打を記録
その後、無事にチームに合流しています。
お馴染みのドレッドヘアですが、以前より少し太った様子です。
初出場の4月3日には初安打と初本塁打を記録。
台湾プロ野球ファンに印象付ける一発となりました。
4/27~5/6に二軍落ちし、6試合で4本塁打を放ち1軍へ復帰。
しかし、1軍昇格後も成績を残せず、すぐに2軍落ちとなっています。
③ 元同僚ブレイディン・ヘーゲンス投手と対戦
5月10日にはカープで一緒だったブレイディン・ヘーゲンス投手と対戦。
注目の”元同僚対決”はサビエル・バティスタ選手が三振に打ち取られています。
④ 富邦ガーディアンズから7月16日に解雇通告
その後、成績不振により7月2日に支配下選手登録から抹消。
7月16日には正式に富邦ガーディアンズから解雇通告が発表されました。
現在はドミニカに帰国したようで、今後の去就は不明。
今シーズンは契約せず、ウインターリーグに参加するなどが予想されます。
2022年シーズン成績
1軍 18試合 .157 (8/51) 1本 9打点 OPS .505
2軍 16試合 .286 (12/42) 5本 11打点 OPS 1.071
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2023年からメキシカンリーグ(LMB)に復帰
2023年から再びメキシカンリーグへ活動の場を戻しました。
不発に終わった台湾プロ野球から慣れ親しんだ環境へ帰ることになりました。
① レオン・ブラボーズに復帰
再起の場所に選んだのがレオン・ブラボーズ。
2021年にも所属した古巣で、チームの主砲として活躍が期待されます。
チーム合流後、主軸としてプレイするものの目立った活躍はできず。
19試合で.243で4本塁打と、打撃の粗さが目立つ状況は変わらずです。
5月13日にはレオン・ブラボーズがリリースを発表。
期待された成績を残せず、早期にチームを離れることとなりました。
3️⃣🔻LA PRIMERA DE DEPREDADOR!👑🔥. Batista empareja la pizarra 👏🏻
1️⃣Leones
1️⃣Bravos #UnLeonMasBravo🦁 pic.twitter.com/gudI4FvBzu— Bravos de León (@NacimosBravos) April 22, 2023
② 5月にグアダラハラ・マリアッチスに移籍
5月16日にグアダラハラ・マリアッチスと契約。
同じメキシカンリーグで2021年に新設されたチームです。
しかし、ここでも期待されたほどの活躍はできず。
14試合で.271で3本塁打を記録し、6月1日にリリースされました。
Batista 🫡
HOOMEEE RUUUUN 🔥 pic.twitter.com/BiQ6B0zMWY— Mariachis (@MisMariachisGDL) May 25, 2023
③ 6月にカンペチェ・パイレーツに移籍
6月9日にはメキシカンリーグのカンペチェ・パイレーツと契約。
2023年は早くも2回のリリースで3球団目の所属と立場としては厳しい状況です。
SE UNE AL BUQUE XAVIER BATISTA#TodosABordo #LMB2023#PiratasDeCampeche pic.twitter.com/Ps2BlAMcFQ
— Piratas de Campeche (@PiratasCampeche) June 10, 2023
2023/6/10時点
33試合 .256 (32/125) 7本 21打点 OPS .833
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NPB復帰の可能性はかなり厳しい状況
気になるNPB復帰の可能性はあるのでしょうか。
復帰に向けて2つの懸念材料がある点について触れていきたいと思います。
① ドーピング違反となった経緯が不明
問題点の1つ目として「ドーピング違反の経緯」があります。
発覚後にNPBやカープが聞き取り調査を行いましたが、経緯は不明のまま。
本人は「思い当たることがない」との回答が続いたまま聞き取り調査は終了。
そのままNPBから出場停止処分が下り、翌年にカープから契約解除となっています。
経緯がわからぬまま、新たに契約することはNPB球団にとってはハイリスク。
もし、再びドーピング違反が発覚した場合、球団自体の問題にもなってきます。
そうしたリスクを背負ってまで契約を望む球団も少ないでしょう。
十分な実績はあれど、リスクが大き過ぎる点はNPB復帰に不利な条件となっています。
ドーピング違反に関する記事はこちら
② 台湾プロ野球で結果を残せず
メキシカンリーグで好成績を残して台湾プロ野球に移籍。
NPBなどレベルの高いリーグへのステップとしてのチャレンジでした。
しかし、上記のように台湾プロ野球をシーズン途中に解雇。
体型も整わない状態で台湾入りしたことも含め、NPBの印象は正直悪い。
現状の能力を考えると、獲得に動くNPB球団もほぼないと思われます。
メキシカンリーグで活躍しただけに2022年シーズンは残念な結果でした。
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今回のまとめ
今回はサビエル・バティスタ選手の退団後について話を進めてきました。
2023年からは再びメキシカンリーグに戻り、選手として正念場に立っています。
NPB復帰を希望する情報はありますが現状はかなり厳しいです。
いずれにしてもどこかの国で元気に野球を続けてくれること願っています。
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