【 いまだ適任不在の3番 】2月始めから言い続けてきた「3番 鈴木誠也」の実現はいつになる

JEY(ジェイ)

JEY(ジェイ)

 

今回は「固定できない3番打者」について話を進めていきます。
2019年のこれまでの成績と持論を踏まえて検討していきたいと思います。

 

シーズンオフから提案していた「3番 鈴木誠也」

 

今回の「3番 鈴木誠也」案に関しては2109年2月7日の記事に投稿しました。
いよいよ本格的に考える必要があるのではないのかと個人的には思っています。

関連記事にも記載していますが、懸念してたのは「打線のつながり」の部分
3番打者が試合ごとに変わったり、打線を分断する形になるのでは?という点。

そもそも、3連覇中は「タナキクマル」でカープ打線は機能してきました。
そして、最も核となったのが「3番 丸佳浩」であったのは間違いありません。

つまり、核となった部分が「最も不安な要素」になりうる可能性があります。
そして、2019年のオープン戦を通して、それが現実味をおびてきました。

 

オープン戦で露呈した「日替わりの3番打者」

 

ここまでのオープン戦の3番打者を振り返ります。
スタメン出場で3番を打ったのは以下の4選手です。

  • 西川 龍馬 6試合
  • 坂倉 将吾 3試合
  • 安部 友裕 2試合
  • 田中 広輔 1試合

見ての通り、主に西川龍馬選手が3番に最も多く入りました
次いで、坂倉将吾選手が入り、最近2試合は安部友裕選手が入っています。

1試合だけ田中広輔選手が入りましたが、これは「1番 西川龍馬」のテストのため。
下位打線では機能しにくい田中広輔選手を3番に持っていた形になります。

 

① 3番打者たちのオープン戦のトータル打撃成績

 

ここまでのオープン戦でのトータル成績を振り返ります。

打席 安打 四球 打率 長打率 出塁率 得点圏
西川龍馬 41 7 6 .212 .212 .333 .300
坂倉将吾 40 5 5 .152 .152 .250 .111
安部友裕 30 6 0 .200 .333 .200 .143

打率に関しては、3人揃って.220にも達していない状況です。
特に坂倉将吾選手と安部友裕選手は得点圏打率がともに.150未満と低い

また、出塁率は西川龍馬選手はまずまずですが、他2選手は.250と低迷
坂倉将吾選手は通算5安打で塁打5、つまり1本も長打が出ていません。

「タナキク」のランナーを返す、また鈴木選手に繋ぐ役割として心もとない。
現時点ではどの選手も「開幕3番を任せられる」とまでは言い難い状況です。

 

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② 3番打者たちの「3番スタメン」時の打撃成績

 

次に各打者の3番スタメン時の打撃成績を振り返ります。

打席 安打 四球 打率 打点
西川龍馬 20 5 5 .250 3
坂倉将吾 11 2 0 .181 0
安部友裕 7 6 0 .142 3

比較すると、西川龍馬選手はまずまず打率を残しているように見えます。
しかし、5安打のうち3安打は、3/3の試合に固め打ちをしています。
その試合を除いた場合の打率を計算すると.133とかなり厳しい状況です。

他の選手も.100台を記録し、3/3を除けば、3人とも.100台となる。
現時点で誰かを適任者として判断するのは難しいと言えるでしょう。

そのあとを打つ鈴木誠也選手が12打点を荒稼ぎしています。
そのことも踏まえ、3番打者が得点源としては機能していません

 

③ 改めてわかる丸佳浩選手の存在感

 

オープン戦の3番打者が機能していないことがわかりました。
懸念していた「打線の分断」という状態に近いのかも知れません。

前述したように「タナキクマル」、特に「マル」の役割は大きいものでした。
出塁してつなぎ役も出来れば、打って得点源として打点も稼ぐこともできる。

12球団トップの.468の出塁率を誇り、12球団で9位の97打点を記録しました。
丸佳浩選手がしっかり機能することで打線が繋がってきたかがよくわかります。

 

④ 丸佳浩選手の変わりはどこにもいない

 

丸佳浩選手の変わりを出来る選手は当然存在しません。
とはいえ、少なくとも打線としての繋がりをある程度は確保したい。
現状では3番打者で高い確率でアウトを献上する形となっています。

幸い、會澤翼選手がオープン戦での打撃が好成績。
ここ数試合は少し落ちていますが、十分な役割を果たしています。

そこでのカバーもあり、総得点自体は大きく落ちていません。
ただ、上位打線での繋がりが明らかに悪くなったのは事実だと思います。

 

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提案したいのが「3番 鈴木誠也」プラン

 

繋がりを欠く上位打線は、相手投手にとっても脅威ではありません。
少なくとも、相手投手は去年よりずいぶん楽になったのは確かだと思います。

「タナキクマルスズ」とつながってこそ打線として機能できました。
さらに、後ろに松山竜平選手、サビエル・バティスタ選手と続く打線は脅威。

ただ、現在は3番を任せられる人材が見当たりません。
そこで以前から提案しているのが「3番 鈴木、4番 松山」

以前の記事にも書きましたが、初回から鈴木誠也選手に打席が回るのは脅威。
特にタナキクが出塁し、鈴木誠也選手が帰す形になれば初回から得点できます。

もし鈴木誠也選手が勝負を避けられて出塁した場合は、後ろで松山竜平選手が帰す。
さらに残ったランナーはバティスタ、西川龍馬、長野久義、安部友裕選手が拾っていく。
2017年の「上位打線で繋がり下位打線で拾う」といった布陣に近い形にもできるでしょう。

空白の3番に鈴木誠也選手を、4番に松山竜平選手をズラして、前出3選手を下位打線へ。
打線のつながりを分断することなく、得点のチャンスを下位打線へと繋げていけます。

少なくとも、西川龍馬、坂倉将吾、安部友裕選手を3番に入れて打線を分断するよりも良い。
また、3選手ともに下位打線の方が本来の能力を発揮しやすい環境になるでしょう。

 

① こだわり始めた「日本野球の伝統」

 

そもそも打線を分断してまで「4番 鈴木」にこだわる必要があるのでしょうか
確かにチームの主軸として、4番にどっしり座るのも大事なのはわかります。
ただ、それは丸佳浩選手のように「不動の3番」がいてこそではないでしょうか。

衣笠祥雄山本浩二長嶋茂雄&王貞治秋山幸二&清原和博松中信彦&小久保裕紀など。
リーグ屈指のクリーンナップ選手がチーム内に2人いてこそそれが成り立ちます。
残念ですが、現時点でチーム内には鈴木誠也選手に肩を並べるような選手は存在しません。

丸佳浩選手を欠いた今、打線を分断してまで「4番 鈴木」にこだわるべきでしょうか
こだわるべきは「チームとしていかに得点しやすい打線にするか」だろうと思います。
そうした視点で見ると、無理に「4番 鈴木」にこだわる必要は無いように思います。

また、メジャーリーグでは強打者が2番や3番を打つことはよくあります。
良い打者に出来るだけ多くの打席に立たせたいと思えば当然そうなるのは理解できます。
日本野球のように「4番」に対する美学やこだわりは強く存在しません。

 

② こだわって打線が機能しなかった野村謙二郎監督時代

 

覚えている方も多いだろうと思います。
野村謙二郎監督政権時にこだわっていた「ジグザグ打線」「右対左」「左対右」。

結果、こだわった「ジクザグ打線」も「右対左」も「左対右」も全く機能せず
左打者は右投手、右打者は左投手ばかりの対戦になり、レギュラーは育たたず。

その象徴が松山竜平選手で、高い能力がありながらも出場試合が制限されました。
ただ、元々左投手を苦手という訳ではなく、自身でもそのような発言していました。

実際、2014年には対左投手に対して.409と高打率を残しています。
その後、そのレッテルを払拭し、今は主軸として活躍するに至っています。
もう少し早くから出場機会を与えられるべき存在であったのでもったいないですね。

そして2016年まで打線は低迷し続け、「3点取られたら終わり」の時期もありました。
なぜ結果が出ないのにこだわり続けるのか、疑問を持って見ていた方も多いでしょう。
カープブーム以前から観ている人には、良くも悪くも懐かしい光景でもあります。

 

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③ 打線を組むのに苦労しなかった緒方孝市監督

 

そう考えると、「タナキクマル」がすでに育っていた緒方孝市監督政権。
ちょうど鈴木誠也選手が育つタイミング、新井貴浩選手の復帰も重なりました。

打順の1~5番までを決めるのにあまり苦労しなかった打撃陣でした。
一般のカープファンでも打線を組めるくらいに打撃陣は充実していました。

そして迎えた丸佳浩選手のFA移籍。
緒方孝市監督が今年ほど打線に頭を悩ますことはなかっただろうと思います。
むしろ、監督としての本当の能力が試される1年になるのかも知れません。

 

今回のまとめ

 

今回はカープの3番打者について成績とともに検討してみました。
少し力が入りすぎた感があるが、カープ愛だと思って頂ければと思います。

シーズン前から懸念していた問題がやはり起きそうな状況になりました。
もちろん私の提案でうまく機能するとは限らないし、あくまでも一案です。

2016年の鈴木誠也選手のように誰かが開花して爆発的に打つ可能性もあります。
こればっかりは終わってみないとわからないので、終わった時の楽しみに。

いずれにせよ、現時点で3番で打線を分断していることは事実です。
これから緒方孝市監督の本領発揮が良い方向に転ぶように期待しています。

 

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