なかなか本調子にならない長野久義選手。
好成績を記録していた過去の6月と比較しながら検討していきます。
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6月になってもあがらない打撃
例年であれば、6月に打率が急上昇する長野久義選手。
しかし、2019年はいまだに復調の兆しは感じられません。
ここで一旦、2014年以降のデータを振り返ります。
過去5年間でも6月はほぼ.300以上を記録し、平均打率は.319。
データをみても「スロースター」の代名詞通りの成績を残しています。
一般的には出足の遅い人のこと。
野球の場合、春先の3-4月は調子が悪く、夏場に向けて調子を上げる選手のこと。
また、春先は調子が悪く、夏場に調子を上げるチームを指すこともある。
[ 年度別の月別打率 ]
3-4月 | 5月 | 6月 | |
---|---|---|---|
2014 | .284 | .233 (↓) | .357 (↑) |
2015 | .192 | .250 (↑) | .275 (↑) |
2016 | .301 | .236 (↓) | .323 (↑) |
2017 | .177 | .271 (↑) | .346 (↑) |
2018 | .239 | .284 (↑) | .293 (↑) |
月別通算 | .251 | .254 (↑) | .319 (↑) |
しかし、2019年は低打率のまま推移しており、本来の姿とはほど遠い。
打率は.188と.200を下回り、出塁率も.278と極度の不振に陥っています。
3打席連続代打安打を記録するなど、良い兆しが見えた時もありました。
しかし、交流戦でスタメン出場を果たすも、思ったような結果が出せず。
野間峻祥選手の打撃不振により最大のチャンスでしたがそれも生かせず。
結果、西川龍馬選手がセンターに定着し、スタメン出場の機会を失っています。
[ スロースターターに関する記事 ]
【 春先は打撃不調 】長野久義選手は本当に「スロースターター」なのかをデータから検証
今回は長野久義選手にスポットを当てたいと思います。長野選手の春先の成績を振り返り、データとともに話を進めます。 2014年以降のシーズン序盤の打率を振り返る まずは実際...
① 2014年以降の6月の打撃成績
2014年以降と比較しても、やはり打率、出塁率、長打率ともに低くなっています。
打てていないので当たり前ですが、例年に比べて極度に不調なのがよくわかります。
図1 2014年以降の6月の打撃成績
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② 年度別の6月の打球特性
2014年以降と比較して、2019年はフライの打球が増加しています。
また、ライナーが無くなり、ゴロとフライという極端な傾向を示しています。
図2 2014年以降の6月の打球の種類
打球の強度を見ると、2019年は強い打球が減少しています。
また、弱い打球が増加したことから、打球強度は低下したことがわかります。
ただ、2015年も強い打球は少ない年でした。
ただ、同時に中間の打球が多いため、弱い打球が少なくなっています。
強い打球は減ったものの、中間の打球が増加したため悪い内容ではありません。
図4 2014年以降の6月の打球強度
次に打球方向をみていきます。
2019年は引っ張りと反対方向の打球が増え、中間方向の打球が減っています。
つまり、打球方向がレフトとライトに偏っているいうことになります。
引っかけてレフト方向、当ててライト方向の打球の印象があるのも頷けます。
図5 2014年以降の6月の打球方向
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例年に比べて少ない「6月までの打席数」
気になるのが2019年の3-5月の打席数の少なさです。
2015、2016、2017年と比較的少なかった年と比較しても1/2程度。
多かった2014、2016年と比較すると、約1/3程度しかありません。
5月だけで見れば、わずか20打席しか打席に立っていませんでした。
3-5月の打席数の少なさが6月の成績に影響した可能性もあります。
過去に経験のない状況もあり、調整が難しいのか知れません。
図6 2014年以降の3-6月の打席数
今回のまとめ
今回は調子の上がらない長野選手選手ついて述べてきました。
移籍1年目、本人としてもある程度の結果を残しておきたいでしょう。
ただ、例年に比べて十分な打席に立てていないのかも知れません。
スロースターターの選手だけにある程度の打席が必要と考えられます。
また、慣れない環境や屋外球場の影響があるのかも知れません。
何が原因かを探るのはなかなか難しいですが、例年通りではないのは確か。
まだまだ優勝を狙える位置にいるカープ。
夏場を迎える時期に本来の調子があがってくることを期待しています。
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