8月に入り、好調を維持している鈴木誠也選手。
そこで打撃内容を分析してどう変化しているのかを検討していきます。
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鈴木誠也選手の8月の打撃成績
ここまでの8月の成績を振り返ります。
- .429 (21/49) 0本 8打点 14四球
8月に入って本塁打は0本。
打率を見てわかる通り、調子が悪くて打てていない訳ではありません。
そこでいくつかのデータからその原因を探っていきたいと思います。
ポイントとなったのは「打球角度」と「打球方向」の2つです。
① 8月に入ってシングルヒットが増加
本塁打が0の8月ですが、多くの単打を打っています。
8月の残り試合を考えると最多記録だった5月を超えそうな勢いです。
二塁打の数も2位の位置しており、月末には最多の可能性も高い。
このように8月はグラフ全体が「単打寄り」にシフトしています。
図1 2019年の安打分類割合
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② 減少する打球角度が本塁打に影響
8月に入ってライナーとゴロが増加し、フライが減少しています。
このことから、打球角度が通常よりも低下していること推察できます。
当然ながら打球角度が下がれば、本塁打は出にくくなります。
こういった面から本塁打が0という結果にも繋がってきています。
図2 2019年の打球割合
③ 打球方向はどう変わったのか
8月に入ると、レフト方向とライト方向の打球が減っています。
センター方向の打球が増加し、無理に引っ張っていないことがわかります。
特に7月と比較するとレフト方向の打球が大きく減少しています。
グラフの形態としては打撃が好調だった5月に使い形と変化しました。
図3 2019年の打球方向割合
8月の安打のみ打球方向をみると50%がセンター方向を占めています。
打球全体で見ても、安打のみを見ても打球は「センター中心」であった。
図4 安打の打球方向割合
前後を打つ打者たちの復調も影響
不調だった松山竜平選手も8月に入って復調傾向にあります。
また、1番を打つ西川龍馬選手にも本塁打が出始めています。
アレハンドロ・メヒア選手も1軍に定着し、長打を打てる選手が増えました。
鈴木誠也選手とサビエル・バティスタ選手頼みだった「一発」がここにきて分散。
過度な強振をしなくても、前後を打つ打者が長打を担ってくれるようになりました。
結果的に、鈴木誠也選手は打線を繋ぐことに徹することができています。
1番、3番、5番が固定され始めることで、打撃内容が変化し始めています。
[ 前後を打つ打者の8月打撃成績 ]
成績 (長打率) | |
---|---|
西川龍馬 | .365 4本 12打点 (.513) |
アレハンドロ・メヒア | .313 4本 10打点 (.500) |
菊池涼介 | .292 4本 8打点 (.500) |
松山竜平 | .289 3本 8打点 (.444) |
① 初のタイトル「首位打者」獲得も視野に
また、現在セ・リーグの首位打者に位置し、2位を大きく引き離しています。
優勝争いをしているため口にしていませんが、首位打者も視野に入れているでしょう。
追記 : 首位打者と最高出塁率を獲得
[ 2019年終了時の打率ランキング ]
年間打率 | タイトル獲得歴 | |
---|---|---|
鈴木誠也 | .335 | 首位打者 (2019)・最高出塁率 (2019) |
ダヤン・ビシエド | .315 | 首位打者 (2018)・最多安打 (2018) |
糸井嘉男 | .314 | 首位打者 (2014)・盗塁王 (2016)・最高出塁率 (2011-12、2014) |
大島洋平 | .312 | 最多安打 (2019)・盗塁王 (2012) |
坂口智隆 | .312 | 最多安打 (2011) |
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今回のまとめ
今回は8月の鈴木誠也選手の打撃内容について話を進めてきました。
現在、首位打者に立っており初の打撃タイトルも視野に入っています。
もちろん本人は優勝することが最優先ではあるのは間違いありません。
しかし、首位打者を獲得できる活躍があれば優勝に近づく可能性も。
一時期の強引さは消え、安定したスイングを見せている8月。
状況に合わせて対応できるだけの高い能力があるということでしょう。
巨人も一時の勢いは消え、連勝できれば一気に追い越す位置にきています。
鈴木誠也選手がチームを押し上げ、4連覇に貢献することを期待しています。
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