7月に入り打撃好調のバティスタ選手。
どんな変化があり、何が関係するのかを検討していきます。
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不振にあえいだ6月、そして2軍へ
5月には.352と高打率を記録し好調だったサビエル・バティスタ選手。
一転、6月に入ると低めのボール球を追いかけまわして打撃不振に。
復調の兆しは見えず、6月途中には2軍落ちを経験しました。
[ 6月の 1軍成績 ]
打撃成績 | |
---|---|
1軍成績 | 23試合 .247 (21/85) 4本 9打点 |
2軍成績 | 5試合 .357 (5/14) 1本 4打点 |
サビエル・バティスタ選手の不振と共にチームも低迷し、大型連敗も経験。
同期するように、周囲の打者たちも不振に陥り、チーム状況は悪化しました。
そして、7月に入り、サビエル・バティスタ選手が復調傾向に。
それと共に打線が復調し、大型連勝をしてチームの成績も改善しました。
月別の四球率と三振率
基本的に毎月にように三振が多いのが特徴です。
7月をみると三振率が大きく増加していることがわかります。
ただ、他の月に比べて四球率が顕著に増加しています。
2軍では徹底して低めのボールに手を出さない練習を重ねてきました。
図1 月別の四球と三振の関係
7月に入って改善した理由のひとつとして打つ球の選択ができたこと。
低めを捨てて、外寄りや高め寄りの打てる球に絞ることに成功しました。
三振数も増えた理由としてはストライクゾーンをしっかりと振った結果です。
つまり、ボール球は見極め、ストライクはしっかり振るスタイルに変化しました。
① 三振と打率は関連性
打撃好調な5月と7月はともに打率が高くなっています。
ただ、5月は比較的三振が少なく、7月は三振が多くなりました。
普通に考えると、三振が増えると打率も落ちそうな印象です。
しかし、必ずしも三振数の多さと打率の高さは相関しませんでした。
図2 月別の三振と打率の関係
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② 四球と打率は関連性
次に打率と四球の関係をみていきます。
5月は比較的四球が少なく、7月は四球が多くなりました。
必ずしも四球数の多さと打率の高さは相関しませんでした。
三振の時と同様に、一般的に抱く印象とは違うようですね。
図3 月別の三振と打率の関係
③ 出塁率に四球と打率のどちらが影響するのか
最後に出塁率に四球と打率のどちらが関係するのか調べました。
四球が多くても出塁率が低い、四球が少なくても出塁率が高い月など様々です。
出塁率と四球に関してはあまり相関はなさそうな印象です。
次に打率と出塁率との関係をみていきます。
打率が高い月は出塁率が高く、打率が低い月は出塁率が低くなっています。
月によって程度の差はありますが、出塁率には打率と相関がありそうです。
図4 出塁率に関係する因子
ただし、四球との相関がなくても、選球眼が必要ない訳ではありません。
打てる球をしっかり選択できることで、しっかりと振ることができます。
三振も増えてはいますが、強くスイングすることで安打になる確率もあがります。
実際に、2軍落ちした6月に比べて7月は強い打球が増加しています。
打撃成績がチーム成績と連動
前述の通り、サビエル・バティスタ選手の成績とチーム成績が連動しています。
不調だった3-4月と6月はチームも低迷し、5月と復帰後の7月はチームは好調です。
[ 7月のチーム勝敗数 ]
- 1軍復帰前 0勝9敗
- 1軍復帰後 11勝3敗 (7/15~)
[ サビエル・バティスタ選手の月別成績 ]
打撃成績 | |
---|---|
3-4月 | .211 (15/71) 4本 13打点 |
5月 | .352 (38/108) 10本 21打点 |
6月 | .247 (21/85) 4本 9打点 |
7月 | .296 (16/54) 6本 12打点 |
① 西川龍馬選手とともに打線の鍵を握る
西川龍馬選手も含め、この2人が機能することがチームにとって大事。
打線として機能するには、両選手の出塁率や長打率が上がることが鍵になります。
7月に入って西川龍馬選手の打撃も復活し、さらに長打力も発揮し始めました。
長打力を1人で担っていた鈴木誠也選手への負担はずいぶん楽になっています。
[ 7月の打率・出塁率・長打率 ]
打率 | 出塁率 | 長打率 | |
---|---|---|---|
サビエル・バティスタ | .296 | .433 | .667 |
鈴木誠也 | .360 | .424 | .596 |
西川龍馬 | .305 | .347 | .547 |
上位打線が固定することで、小園海斗選手や三好匠選手などの台頭も見られました。
固定出来なかった1番と3番が機能している今のカープ打線は穴が少ないと言えます。
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今回のまとめ
今回はバティスタ選手の打撃ついて話を進めてきました。
7月には他の月に比べて、四球が増加し、三振も増加しています。
ただし、それぞれの多さが必ずしも打率と連動しませんでした。
出塁率を見ると、四球よりも打率との関係がみられました。
強い関係というところまでではないがその傾向はあるでしょう。
選球眼が良くなることで、ストラインゾーンをしっかり振れる。
しっかりと振ることで三振も伴いますが、安打の確率も増加します。
打てるボールをしっかり振るスタイルはこのまま継続するべきです。
6月は低迷しましたが、7月に入り再び連勝を続けているカープ。
3番を担うサビエル・バティスタ選手が活躍し続けることを期待しています。
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