チーム成績に大きく影響する外国人野手の成績。
12球団の外国人野手たちの成績からコスパ度について検討していきます。
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2019年の外国人野手の年俸と打撃成績
12球団の規定打席到達者の外国人野手をピックアップします。
ここからは2019年の年俸と打撃成績を振り返りながら特徴をみていきます。
① 規定打席到達者の外国人野手の年俸
まずは規定打席到達した外国人野手の年俸をみていきます。
1億円に満たない選手は来日1年目のネフタリ・ソト選手のみでした。
[ 2019年の年俸 ]
年俸 | NPB所属年数 | |
---|---|---|
ウラディミール・バレンティン | 4億4000万円 | 9年目 |
アルフレド・デスパイネ | 4億円 | 6年目 |
ダヤン・ビシエド | 3億円 | 4年目 |
ホセ・ロペス | 2億3000万円 | 7年目 |
ゼラス・ウィーラー | 2億円 | 5年目 |
ブランドン・レアード | 1億2100万円 | 5年目 |
ジャバリ・ブラッシュ | 1億2000万円 | 1年目 |
ネフタリ・ソト | 9500万円 | 1年目 |
当然ながら、NPB実績組の年俸が高騰してきています。
中には成績と年俸の釣り合いが取るのが難しくなってきた選手もいます。
ブランドン・レアード選手は2018年に日本ハムを自由契約になりました。
その影響もあり、2018年の3億円から1億2100万円(年計算)にダウンしました。
② 規定打席到達者の外国人野手の打撃成績
以下は一般的に用いられる打撃成績になります。
[ 2019年の打撃成績 ]
打撃成績 | タイトル | |
---|---|---|
ダヤン・ビシエド | .315 18本 93打点 出塁率 .374 OPS .870 | – |
ウラディミール・バレンティン | .280 33本 95打点 出塁率 .363 OPS .917 | – |
ネフタリ・ソト | .269 43本 108打点 出塁率 .348 OPS .902 | 本塁打王、打点王 |
ジャバリ・ブラッシュ | .261 33本 95打点 出塁率 .397 OPS .936 | – |
アルフレド・デスパイネ | .259 36本 88打点 出塁率 .355 OPS .875 | – |
ブランドン・レアード | .248 32本 89打点 出塁率 .333 OPS .815 | – |
ホセ・ロペス | .241 31本 87打点 出塁率 .320 OPS .738 | – |
ゼラス・ウィーラー | .243 19本 67打点 出塁率 .295 OPS .756 | – |
3割を達成したのはダヤン・ビシエド選手のみ。
2019年の外国人野手は低打率の選手が多いのが特徴でした。
同時に30本塁打を達成したのは8人中6選手。
つまり、「低打率で一発のある選手」が多い結果となりました。
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12球団の外国人野手の「コスパ度」
ここから年俸と打撃成績がどういった関係にあるのかをみていきます。
今回は打撃成績の指標としてwOBA(weighted On-Base Average)を用います。
① コスパ度が高いジャバリ・ブラッシュ選手
低年俸でも好成績を残している選手もいます。
コスパの良い選手の1人目はジャバリ・ブラッシュ選手でしょう。
1億2000万円の年俸で打率.261の33本と少し物足りないようにもみえます。
しかし、外国人野手トップの出塁率.397を記録し、チームに貢献しています。
日本人を含む12球団の規定打席到達者60人の中で出塁率は7位に位置。
2019年の外国人野手の中でみた場合、コスパの良い選手と言えるでしょう。

2020年で現役引退を発表
米メディアを通じて2020年限りで現役引退を発表しました。
NPB通算成績は2019-2020年で165試合、.255、35本、113打点。
② コスパ度が最も良いネフタリ・ソト選手
ジャバリ・ブラッシュ選手よりもさらにコスパが良いネフタリ・ソト選手。
2018年に本塁打王を獲得し、2019年も2年連続の本塁打王を獲得しています。
テスト入団のため1年目は3500万円と低額年俸。
本塁打王のタイトル獲得後の2年目も9500万円と低コスト。
2019年の外国人選手で唯一の打撃タイトルホルダー。
1億円を切る低予算でありながら、高額年俸の選手以上の成績を残しています。
入団時の経緯もあり、DeNAにとってはかなり良い補強となっています。
ネフタリ・ソト選手は近年で最もコスパの良い外国人野手と言えるでしょう。

③ コスパ度が悪いホセ・ロペス選手
逆に、ホセ・ロペス選手はあまり貢献できていません。
打率.241で31本とまずまずの成績を残しているようにはみえます。
しかし、出塁率が.295と規定打席到達者でワースト(60/60人)を記録しています。
三振数も例年より大幅に増加し、自己ベストの31本塁打の貢献度を打ち消しました。
2013年、2017年と打率3割を記録しましたが、安定感は影を潜めつつあります。
走塁面でのマイナスも含め、外国人野手の世代交代の時期も近いかも知れません。

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実績組の「高齢化」という問題
実績組の「高齢化」が起きているのも確かでしょう。
守備範囲やスピードの低下も目立ち、全盛期の打撃力を失いつつあります。
NPB外国人野手も世代交代の時期なのかも知れません。
チームに愛され長く在籍すると共に、年齢も重ねて成績も下降しています。
[ 実績組の年齢と在籍年数 ]
年齢 | 在籍年数 | |
---|---|---|
ホセ・ロペス | 36歳 | 7年目 |
ウラディミール・バレンティン | 35歳 | 9年目 |
アルフレド・デスパイネ | 33歳 | 6年目 |
ブランドン・レアード | 32歳 | 5年目 |
ゼラス・ウィーラー | 32歳 | 5年目 |
① NPBで実績のある選手を獲得する傾向にシフト
最近は他球団で実績を残した選手を獲得する球団も増えてきました。
確かにある程度計算ができて、完全な空振りに終わることは少ないです。
球団としても金銭面のロスが少なく、日本の生活に慣れています。
他球団をリリースされた選手であれば、コスパ的にも良かったりします。
反面、そういった選手ばかりになると高齢化という問題も生じてきます。
新外国人選手と上手く循環しながら外国人選手の雇用が進むとより良いです。
[ 2019年他球団への移籍野手 ]
前所属 | 現所属 | |
---|---|---|
ホセ・ロペス | 巨人 2013-2014 | DeNA 2015- |
アルフレド・デスパイネ | ロッテ 2014-2016 | ソフトバンク 2017- |
ブランドン・レアード | 日本ハム 2015-2018 | ロッテ 2019- |
② 2020年もNPB内での移籍が目立つ
2020年も同様にNPB実績組の獲得が目立ちます。
クリスチャン・ビヤヌエバ選手を除き、NPBでの実績は十分。
[ 2020年他球団への移籍野手 ]
前所属 | 現所属 | |
---|---|---|
ウラディミール・バレンティン | ヤクルト 2011-2019 | ソフトバンク 2020- |
クリスチャン・ビヤヌエバ | 巨人 2019 | 日本ハム 2020 |
ステフェン・ロメロ | 日本ハム 2017-2019 | 楽天 2020 |
[ 各選手の年俸 ]
2019年年俸 | 2020年年俸 | |
---|---|---|
ウラディミール・バレンティン | 4億4100万円 | 5億円 (2年契約 10億円) |
クリスチャン・ビヤヌエバ | 2億2500万円 | 8000万円 (1年契約) |
ステフェン・ロメロ | 2億8750万円 | 6600万円 (1年契約) |
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今回のまとめ
今回は12球団外国人野手のコスパ度について話を進めてきました。
実績組になるとやはり3億円を超える高年俸になっています。
コスパ度の良さで目立ったのはネフタリ・ソト選手でしょう。
また1年目のジャバリ・ブラッシュ選手もコスパ度が良い選手と言えます。
外国人野手に巨額な投資をすることが多くみられます。
同時に巨人・ソフトバンク・中日など育成契約をする球団も増えました。
外国人野手の成功はチーム成績に大きく影響します。
各チームで主軸を担う外国人野手たちの活躍に期待しています。
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