さて今回は4月のカープ打線にスポットを当てたいと思います。
過去のデータを振り返り、主力選手を中心にその傾向を見ていきます。
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3連覇した過去3年の4月成績
まず過去3年の4月の打撃成績を振り返ります。
打率内のカッコはリーグでの順位を示しています。
試合 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 打率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2016 | 28 | 996 | 282 | 30 | 88 | .283 (1) |
2017 | 27 | 924 | 248 | 21 | 92 | .268 (1) |
2018 | 27 | 895 | 229 | 24 | 117 | .256 (2) |
3連覇した過去3年は打率1位が2度、2位が1度。
優勝したいずれの年も3-4月は打線がチームを引っ張っていました。
① 3-4月は本塁打率もリーグトップ
次に各年のチーム本塁打数をみていきます。
- 2016 30本 (リーグ1位)
- 2017 21本 (リーグ1位)
- 2018 24本 (リーグ1位)
いずれの年もリーグでトップを記録しています。
ただ、チームにより試合数に違いがあるため「率」を算出します。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2016 | カ .030 | ヤ .020 | De .021 | 巨 .025 | 阪 .022 | De .023 |
2017 | カ .023 | 巨 .018 | 中 .014 | 阪 .015 | De .017 | ヤ .015 |
2018 | 巨 .025 | カ .027 | ヤ .022 | 中 .018 | De .028 | 阪 .016 |
本塁打を率で換算しても、2016~2017年で1位、2018年で2位。
2018年こそDeNA打線に僅差の2位ですが、リーグ屈指の本塁打を記録しました。
DeNAはホセ・ロペス選手が7本、筒香嘉智選手が6本と2人で量産しました。
カープは丸佳浩選手が5本、菊池涼介選手とブラッド・エルドレッド選手が4本を記録。
2019年はそのうち2人が退団し、そこを埋める選手の活躍が必要となります。
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長打力を誇った3連覇中のカープ打線
本塁打率をみたところで、長打という視点でもみてみます。
ここでは一般的に使用されている「長打率」とは別の計算で求めます。
- 2016 .150 (リーグ1位)
- 2017 .116 (リーグ1位)
- 2018 .143 (リーグ1位)
全ての年でリーグ1位を記録し、リーグ屈指の長打力を維持しました。
3連覇の要因のひとつとして「長打力」という指標は大事だったと思われます。
① 長打力を担った選手は「ブラッド・エルドレッド選手」
高い長打力を誇ったことはわかりましたが、誰がそれを担ったのでしょうか。
3-4月に打席に50打席以上立った選手に絞ってデータをみていきます。
1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
2016 | エルドレッド .321 | 鈴木誠也 .281 | 丸佳浩 .226 |
2017 | エルドレッド .216 | 新井貴浩 .197 | 鈴木誠也 .196 |
2018 | エルドレッド .353 | バティスタ .261 | 丸佳浩 .234 |
各年の上位3選手をピックアップしています。
全ての年でブラッド・エルドレッド選手がチームでトップを記録。
2017年に新井貴浩選手が2位、2016年と2018年に丸佳浩選手が3位を記録。
いずれの選手も2018年をもってカープを退団しました。
現在も在籍している選手では鈴木誠也選手とサビエル・バティスタ選手のみです。
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苦労なく組めていた3連覇中のカープ打線
2018年までは選手層も厚く、苦労なく打線を組むことができました。
何度も記載してきましたが、本当の意味で緒方孝市監督の力が試される1年となります。
打撃陣で投手陣をカバーしてきたチームだけに、そこが傾くと非常に恐いところです。
主力にタナキクマルがいる中、黒田博樹投手と新井貴浩選手が復帰。
そこに鈴木誠也選手の急成長があり、監督就任のタイミングが正直良かった印象です。
指示が無くても選手たちは動き、復帰したベテランがチームを後押ししてきました。
主力が抜けて、チームが傾きかけた時にどう立て直すのか。
そうなった時に初めて、監督業に長けているのかどうかがわかります。
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今回のまとめ
今回は3連覇中の3-4月の長打力に注目して話を進めてきました。
長打力という面で見ていくと、退団した選手たちの貢献度が大きかったです。
ただ、去った選手たちを今悔いても仕方ありません。
新たな戦力、そして現在の戦力のレベルアップに期待します。
退団した彼らの代わりを誰かが埋めるのか、はたまた埋まらないのか。
4月は始まったばかり、終えた時にどうなったのかを楽しみに観戦しましょう。
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