ここまで無失点投球が続いている2年目の遠藤淳志投手。
将来の先発ローテーション投手として期待される遠藤投手ついて検討します。
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2017年ドラフト5位が「将来のエース候補」
2017年のドラフト会議にてカープから5位指名されました。
決して注目されていた投手では無かったですが、入団以来評価が高い投手。
184cm、78kgと細身の高身長といかにも「投手らしい体型」。
胴体に対して長い手足が印象的なしなやかな腕の振りの投手です。
ここまでの投球内容
ひとまずここまでの投球内容を振り返ります。
- 9試合 0勝0敗 0.00 12回
すべて中継ぎ登板ですが、ここまで12回を投げて無失点。
危なげな投球をした試合も無く、落ち着いた投球を見せています。
その投球に対して谷繁元信氏は以下のようにコメントしています。
高卒2年目の投手を球界を代表する捕手も高く評価していることがわかります。
「いい度胸していますよ。どんどんストライクを投げ込んでいますからね。」
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① 圧倒的に「安打を打たれない」
遠藤淳志投手の特徴として、圧倒的にヒットを打たれない点にあります。
これまでの被安打率は球界を代表する投手たちも凌ぐ.083を記録。
投球回数は少ないですが、いかに安打を打たれていないかよくわかります。
鉄壁の阪神リリーフ陣よりも低い数値というだけで高く評価できます。
図1 被安打率の上位投手との比較(リリーフ投手)
※ 投球回数30イニング以上の上位投手(7月5日試合終了時)
② 圧倒的に「強い打球を打たれない」
もう1つの特徴として、ほとんど強い打球を打たれていません。
強い打球を打たれる割合が打球全体の10%を切っています。
先ほど同様、球界を代表するリリーフ投手よりも遥かに低い数値。
強い打球を打たれないことが安打が出にくいことにも繋がってきます。
打球が弱ければ野手の間を抜けにくく、外野の頭も超えずらいです。
つまり、強い打球を打たれなければ安打が生まれにくいことになります。
図2 打球強度の割合
図3 打球強度弱の上位投手との比較(リリーフ投手)
※ 投球回数30イニング以上の上位投手
③ 投球の中心はストレートとチェンジアップ
球種割合を見ていくと、ストレートとチェンジアップとカーブが主体。
ストレート割合が60%以上を占め、投球の中心はストレートと言えます。
平均球速は144.9km/hと決して特別速い訳ではありません。
しかし、それでも高めのストレートで空振りが取れています。
球速以上に打者目線ではストレートの質が良いのかも知れません。
確かにきれいなバックスピンのかかったストレートを投げています。
球質データが公開されていませんが、そういったことも予想できます。
図4 球種割合
当然ながら、ストレートとチェンジアップは効果的に使えています。
投球割合としてはカーブも多いですが、投球の中心この2球種になっています。
ストレートにチェンジアップとカーブを織り交ぜる。
緩急をつけた投球が出来ることでストレートもより生きてくるでしょう。
図5 球種ごとの得失点
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近い将来は先発投手としての期待
本来であれば先発投手として期待したい投手。
実際に2軍ではリリーフではなく、先発投手として登板しています。
しかし、2019年のカープはご存じの通り、投手崩壊しています。
覚醒したと言っていい中村恭平投手も肘の不安から1軍から離脱しました。
また、中崎翔太投手も不調となり、リリーフ陣はコマ数不足の状態に。
このような事情の中、2019年は先発投手に回せない状況にあります。
今村猛投手が1軍復帰して、少し余裕もできましたが、他の投手も不安。
ここまで無失点で抑え、回跨ぎも出来る遠藤淳志投手を先発へは動かしにくい。
チームの状況さえ整えば、間違いなく先発を担う投手。
トレーニングやフォーム修正によりまだまだ球速も上がってくるでしょう。
おそらく打撃などの投球以外のことも起用にこなすタイプのように見えます。
落ち着いた性格も含め、前田健太投手のようなエースになることを期待する。
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今回のまとめ
今回は期待の遠藤淳志投手について話を進めてきました。
気持ちの良いストレートを投げ込む将来性の高い投手です。
2019年のカープはリリーフ陣が崩壊しました。
そんな事情から現在はリリーフに回って活躍しています。
まずは2019年は1軍で通用することをしっかりとアピール。
先発のチャンスが来た時に一気にブレークする準備を。
まだまだ本格的な夏場を迎えるのは今から。
沈滞ムードのチームを盛り上げる若い力に期待しています。
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