安部友裕選手がインフルエンザによる離脱で三塁手争いが再燃しました。
今回は三塁を守れる選手をリストアップし、カープの課題についてて考えていきたい。
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カープの三塁手は「レギュラー不在」が長期化
守備機会700以上の選手をピックアップして年度別に振り返ります。
- 2014年 不在
- 2015年 梵英心
- 2016年 不在
- 2017年 安部友裕
- 2018年 西川竜馬
見てわかる通り、真のレギュラーといえる存在が近年では存在しません。
名前の出た3名でレギュラーとして出場したと言えるのは2017年の安部友裕選手のみ。
① 複数年に渡りレギュラー出場したのは堂林翔太選手が最後
改めて、複数年に渡りレギュラー出場した選手をさかのぼってみます。
2010年代に絞って振り返ってみると、2012~2013年の堂林翔太選手が最後になります。
[ 堂林翔太選手の2012~2013年の守備成績 ]
- 2012年 143試合 29失策 .924
- 2013年 105試合 19失策 .936
② 2014年以降は100試合以上出場した三塁手がいない
2014年以降に三塁手として出場した選手を年度別に並べます。
[ 2014年 ]
- 梵英心 63試合 1失策 .991
- 小窪哲也 41試合 3失策 .953
- 田中広輔 39試合 4失策 .955
- 堂林翔太 34試合 4失策 .955
- 木村昇吾 23試合 2失策 .933
- 鈴木誠也 3試合 1失策 .667
[ 2015年 ]
- 梵英心 87試合 8失策 .964
- 木村昇吾 53試合 2失策 .973
- 安部友裕 22試合 0失策 1.000
- 堂林翔太 15試合 0失策 1.000
- 小窪哲也 7試合 0失策 1.000
- 美間優槻 1試合 0失策 1.000
[ 2016年 ]
- 安部友裕 93試合 6失策 .967
- ルナ 53試合 10失策 .907
- 西川竜馬 27試合 1失策 .952
- 小窪哲也 18試合 0失策 1.000
- 堂林翔太 13試合 2失策 .923
- 上本崇司 6試合 1失策 .667
- 梵英心 3試合 1失策 .833
[ 2017年 ]
- 安部友裕 91試合 8失策 .964
- 西川竜馬 48試合 2失策 .975
- 小窪哲也 19試合 0失策 1.000
- ペーニャ 6試合 2失策 .875
- 上本崇司 5試合 0失策 1.000
- 庄司隼人 2試合 1失策 .500
[ 2018年 ]
- 西川竜馬 86試合 10失策 .907
- 安部友裕 57試合 6失策 .956
- 上本崇司 29試合 3失策 .833
- 美間優槻 19試合 1失策 .966
- 小窪哲也 7試合 1失策 .875
- 庄司隼人 3試合 0失策 1.000
2014~2015年は主に梵英心選手、それ以降は主に安部友裕選手が守っきました。
しかし、2014~2018年に関しては年間100試合以上を守った選手が一人もいません。
2017年に規定打席に達した安部友裕選手も、一塁・二塁と複数ポジションを守っています。
固定出来ないのは緒方孝市監督政権になり、複数ポジション制になったことも影響しています。
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③ 2014年は「鈴木誠也選手」と「田中広輔選手」も三塁手
少し話は脱線しますが、さきほどデータで注目なのは2014年です。
今では外野手というイメージしかないですが鈴木誠也選手が守っています。
鈴木誠也選手は入団直後から2軍で内外野の多くのポジションを守っています。
当時は梵英心選手のケガもあり、内野のレギュラー候補として期待されていました。
また、不動の遊撃手である田中広輔選手も1年目に三塁を守っています。
その後はご存知の通り、遊撃手に専念して他を寄せ付けない活躍を見せている。
④ 不発に終わった外国人選手の補強
何人かの外国人選手の補強も行われましたがすべて不発に終わっています。
[ 2008年 ]
- シーボル 108試合 ※一塁も兼任
[ 2009年 ]
- シーボル 30試合 ※一塁も兼任
- フィリップス 4試合 ※一塁・外野も兼任
- マクレーン 92試合 ※一塁・外野も兼任
[ 2011年 ]
- バーデン 61試合 ※一塁も兼任
- トレーシー 36試合
[ 2016年 ]
- ルナ 53試合 ※一塁も兼任
[ 2017年 ]
- ペーニャ 6試合 ※一塁も兼用
2008年にスコット・シーボル選手が108試合に出てますが、良い成績は残せていません。
また、中日で打率3割を記録したエクトル・ルナ選手も期待に応えることは出来ませんでした。
カープ在籍時の成績を掲載しています。
① スコット・シーボル (Scott Seabol)
150試合 .258 19本 64点 (※ 在籍2年)
② アンディ・フィリップス (Andy Phillips)
74試合 .265 15本 50点
③ スコット・マクレーン (Scott McClain)
114試合 .244 18本 52点
④ ブライアン・バーデン (Brian Barden)
64試合 .281 3本 20点
⑤ チャド・トレーシー (Chad Tracy)
40試合 .235 1本 19点
⑥ エクトル・ルナ (Hector Luna)
67試合 .272 5本 34点
⑦ ラミロ・ペーニャ (Ramiro Pena)
22試合 .216 0本 2点
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2017年の安部選手の優秀な守備力
次に三塁手の打撃と守備のデータに移ります。
① 2017年の安部友裕選手
守備機会はやや少ないものの12球団トップレベルの守備能力を発揮しています。
特に三遊間に打球に対しては、田中広輔選手とともに広い守備範囲を見せました。
打撃面でも初の規定打席に達し、リーグ6位の打率.310を記録。
近年においては田中広輔選手とともに“カープ屈指の三遊間コンビ”と言えます。
② 2018年の西川龍馬選手
シーズン途中から一塁への送球難に苦しみ、エラー数はリーグトップを記録。
そのため大事な試合が多くなるシーズン終盤には三塁を守らなくなりました。
三塁を守らなくなった後は、一塁手とてスタメン出場する機会が増加。
守備範囲に関しては全体で見ても良い方ですが、やはり送球が課題となります。
③ 2018年までは悪くない印象の西川龍馬選手
西川龍馬選手の2018年までの三塁守備データでは極端に悪い印象はありません。
実際、一塁送球に関してもそこまで悪かった印象がなかったのも事実です。
元々送球難が顕著なら2018年以前も似た傾向になっていただろうと思います。
何がきっかけで送球に対した苦手意識を持ったのか、思い切った送球ができないのか。
以前にも述べましたが、もし一塁手の守備能力が高ければ少し違ったのかも知れません。
そういった意味でも、“一塁手の守備能力”を軽視することはできません。
④ その他の三塁手の候補も守備に不安
他の候補をみると堂林翔太選手、アレハンドロ・メヒア選手がいます。
ただし、2人とも守備に課題を抱えており、スタメン出場となると我慢が必要。
堂林翔太選手に関しては、西川龍馬選手同様、送球の課題が解決できるかどうか。
ただ、キャンプを見る限りでは以前のような極端な悪送球も無くなっている印象です。
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今回のまとめ
これまでの三塁手のデータを振り返って話を進めてきました。
新井貴浩選手が退団して以来、本格的なレギュラーが不在なカープの三塁手。
長く苦労してきましたが、そろそろレギュラーが出てきて欲しいところです。
安部友裕選手が盤石であれば問題ないですが、ケガも多い選手で不安定。
小園海斗選手の入団で、将来的に田中広輔選手がコンバートの可能性もあります。
シーズンが終わった時点に三塁手のレギュラーが表れていることを期待しています。
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